ワイン専用葡萄品種を能登の風土と気候を活かした広大な畑で栽培・収穫・醸造を行っているのが能登ワイン。加熱殺菌を行っていない本格的なワインで、冷暗所で保管すれば熟成が増し、より深い味わいを楽しむことができる。
「牡蠣」の産地として知られる穴水湾。水深の深い場所で養殖されるため、身がギュッと締まって、やや小粒ながら味は濃厚。潮の香りを存分に含んでいる。とれたての牡蠣を炭火の上に殻ごとのせる焼き牡蠣はとろけるような美味しさで人気を集める。
コリコリした食感が人気で、世界に名高い中国の宮廷料理「満漢全席」にも使用される高級食材。穴水町でも冬の旬の味として親しまれ、美食家たちの舌をもてなす食材として珍重される。なまこ酢にしてその食感の良さとともに楽しむのが一般的。
穴水町のもずくは香りが良く、絹のように細くて柔らかなぬめりがある。1月から4月にかけてが漁の最盛期。ここではすのものよりも、もずくの粕汁やもずく雑炊、中でもいしる仕立てのもずくの貝焼は絶品である。
日本三大珍味の一つに数えられる、なまこの腸の塩辛。丁寧に水洗いされたなまこの腸を、塩で漬け込み熟成させ、琥珀色の光沢をもつこのわたへと仕上げる。その味わいは絶品で、鼻に抜ける潮の香りと、口に広がるほのかな甘みは旨みとが何層にも重なる。
なまこの卵巣を塩漬けにして干した高級珍味。穴水湾でそだったなまこの卵巣を丹念に麻縄にかけて干し、10匹以上のなまこを使ってようやく1枚のくちこに仕上げられる貴重なもの。噛むほどにふくよかな旨味が口に広がる至福の味わいがある。
海に面した長閑な場所で、能登の大豆と能登の米を使った自家製の麹でつくられる手作りみそ。大きな鉄釜を使ってじっくりと煮炊き、木桶で丹念に熟成させた手作りの味は、穴水町の学校給食にもなっている田舎の味、故郷の味。
耐湿や耐久性の高い欅は、古くから建築や家具材として使用された木材である。穴水では能登の山野に自生する欅を活かし、欅で作られた碁石を入れる器である碁笥(ごけ)の生産で、全国シェアの7割を占めている。